筋肉部屋での出会い
昨日は大学からの友人と一緒にランチをしました。
彼女との出会いは「筋肉部屋」でした。
母校である早稲田大学では、アトランタ五輪のレスリング銀メダリスト 太田章先生の合宿授業「野外活動」という授業があります。夏休みに5日間ほど新潟の松代のセミナーハウスに泊まり込みでひたすら運動すれば単位がもらえる授業です。私は「運動して単位がもらえるなんて!面白そう!」と飛びつき履修することにしました。
面白そう、と飛びついたものの、事前に体力測定(腹筋、腕立て、背筋力や握力計測、反復横跳びなど)があったり、運動をほとんどやっていなかった私は、周りの人達についていけるか不安が残りながら参加しました。
しかし当日、セミナーハウスに貼りだされた順位表(筋肉番付と呼ばれていました)を見てみると、女子の1位は私・・・!!!ぽかんとなってしまいました。ぽかんとしてるところに太田先生がいらっしゃって質問攻めにされました。
先生「部活やサークルは何をやってるんだ?」
私「やってません」
先生「高校時代は?!」
私「マネージャーです」
先生「日常的にはどんな運動をしているんだ?!」
私「してません」
こんな会話が繰り広げられたのを20年弱経った今でも覚えています。「なんてとんちんかんな奴なんだ」と先生の顔が言っているようでした。先生によると毎年1位は人間科学部スポーツ科学科という体育を専門にしている学生が取ることが多く、政経の人間が取ることは無かったという驚きもあったようでした。
そして、この授業では筋肉による差別が顕在化しており、1~5位までは畳のいい匂いのするお部屋が準備されているのですが、6位以下は無情にも20人以上がまとめて二段ベッドのすし詰め部屋に入れられてしまうのでした。
1~5位までが暮らすお部屋が通称「筋肉部屋」と呼ばれており、今回一緒にランチをした友人(学生時代から、つーじーと呼んでいます)は筋肉番付5位だったのでこの筋肉部屋で出会いました。
筋肉部屋の住人は総じてよく眠るという特徴があり、運動の合間の休み時間には必ず筋肉部屋に戻って眠っていたのでつーじーとは朝寝、昼寝、夕寝をともにしたという思い出があります。
一方普通の学生は、食堂でトランプをしたり話をしたりしていたようで、筋肉部屋の住人について「休み時間にも、部屋で筋トレをしている」とか「筋肉増強剤を飲みに帰ってるんだ」などという噂が、まことしやかに流されていたようでした。
つーじーとの話をするつもりが、筋肉部屋の話になってしまったので、また次回に続きます。