キャリア形成で大事な3つのこと
先日、半年近くご相談にのっていた方が、ご紹介した企業に入社が決まり、御礼に事務所に立ち寄ってくださいました。
「金澤さんに相談してよかった」とたくさん感謝の言葉をいただき、「企業を紹介してもらえたことももちろんそうだけれど、この転職活動で自分を見つめ直すことができ、一気に成長できました」と言ってもらえて、本当に嬉しかったです。
私から見てもこの半年弱の成長ぶりは目覚ましかったので、その時間を共有できた嬉しさもありました。
ご紹介した企業に入社が決まったこと、成長できたこと、など嬉しいことが色々ありましたが、その上に、また嬉しかったのが、今までご自分の趣味でやっていたことを世に出す決意をされたということでした。趣味として自己完結していたものを、HPをこれから作成して販売したりという活動をしていこうと思っているそうでした。
企業という組織で働きながらも、組織の外での活動も大切にする、ということです。私がまさに今取り組んでいるプロティアンキャリアの考え方と合致していて、「このタイミングで!」と驚きました。
この半年弱の転職活動で自分と向き合えたことがきっかけになったそうです。
この方が転職活動中に、経験はないがデザイン関連の仕事がしたい、けれども・・・と悩んでいるときがありました。
「金澤さん、私には一体何が合っているんですか?」
と聞かれたことがあります。
そのとき私は、「デザインが好きで、趣味でもやってこられたので、デザインのお仕事が合っていると思います。」と答えた後に、「ただ、転職の市場で言うと、デザインの専門学校を出て、デザインの会社でスキルを積んで、という方と比較されると、どうしても負けてしまいます。」とお答えしました。
そして、今回の転職活動が、企業に就職をするという目的なのであれば、デザインでではなく、転職市場で自分が求められる職種で、かつ自分がやってもいいかなと思えることという視点で見つけていき、デザインについては組織の外で個人的にやっていくというやり方を取るのではどうかとお伝えしました。
1、自分が好きなこと、やりたいこと
2、自分にできること、能力、経験、スキル
3、需要があり、人から求められ、感謝されること
この3つはキャリアを形成するにあたり、大切です。そしてこの3つがすべて満たされていればとても幸せです。自分の好きなことに取り組めて、自分の経験やスキルを活かせて、それで人からも感謝される、こんないいことありません。
でも、それが揃った仕事をできることはなかなかありません。組織で働いていると2や3が満たされるのですが、1が適わないことがどうしても多くなります。
それなら、組織で2や3を満たして、組織の外で1に挑戦すればいい、と思います。1のことに取り組んでいればだんだんと2の自分にできること、スキルもアップしてきます。そして続けていれば3にもつながるかもしれません。
そうやって組織の外でキャリアを形成していくことができる時代になりましたし、微力ながらそういう場をできる限り作っていけたらいいと思います。